今年の夏話題のギブリ大作や、動物さん主人公の米国CGアニメに比べ、本作品は制作費も宣伝費も前記作品とは違いローコストだろう。 公開当初は新宿の単館も1ヶ月たって順次拡大?公開へ…本作品の持つ魅力が支持・観客動員に結びついた結果か。
原作というかベースは有名なあの作品、原作の持っている青春の懐かしい思い出雰囲気を見事に生かし、実に立派な映画になっている。
アニメは実写に劣る云々とのご意見もあるようだが、私はアニメだからタイム・リープという絵空事が生きたと感じる。本作は米国で主流のCGアニメに比べ細部を省略したリミテッドアニメ、人物の動きや背景を省略したフォーマットを使用、こけおどし映像のアニメにはないストーリー・少女の心・若者の気持ちの機微を見事に描いた作品。
まじ、ゲド戦記より10倍いい傑作映画。
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避けては通れぬ作品 投稿者: 映画で元気 投稿日: 2006-08-27 19:25:18
何故、アニメでないといけなかったか。
実写のほうが、青春の真っ只中にいる若者の心の機微を描けるのではないか。
きっと、前作が、あまりに映像とストーリーで、見る者の心に深く印象付ける作品であったがために、前作と切り離す意味でアニメとしたのであろうか。
でも、やはり、心を描くにはアニメは実写にはかなわない。その分、薄っぺらになった。
とはいっても、アニメの映像はきわめて美しい、日本アニメならではこそであり、ハリウッド映画ではとても創りだせるものではない繊細で美しい映像である。
ストーリーは、まずまず気持ちよく見られたが、まとめに入ってからは、変にまとめようとして理屈っぽくなってしまい、幻想的なところがなくなってしまった。
そこで、余韻のある作品ではなくなってしまい、前作に遠く及ばないものとなってしまった。
「あの時、あんな言い方をしなかったら」「あの時、もう少し話しあったら」「あの時、もう少し慎重であったら」誰もが心の奥底に秘めている思い、この思いを大切に掘り出して包み込んであげることがこの作品の一番の役割ではなかったか。まとめようとして、その一番大切なところを忘れてしまったような気がする。
どちらにせよ、前作を観た者にとっては、避けては通れぬ作品、まずは観てよかった。
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タイム・トラベラー 投稿者: 黒美君彦 投稿日: 2006-08-10 13:19:15
タイトルこそ同じだし、ところどころ設定は似ているが、筒井康隆の原作にインスパイアされた別作品と考えた方がいいだろう。
原作では、ごく平凡な少女がタイム・リープというSF的設定に放り込まれ、とまどう姿を、思春期の少女特有の漠然とした未来への不安や期待と重ねた佳品だった。
それは原作が生まれた60年代後半が、まだ未来に期待がもてる時代だったからか。ケン・ソゴルが提示した未来は必ずしもいい未来ではなかったが、少女にはそんな未来を変えることができる希望すら託されていたように思う。
だが21世紀の「時かけ」は、そうした大命題などそ知らぬ風に、小さな恋愛話にまとまっていく。40年前、技術革新の嵐は様々な夢をみせたが、大概のものが手に入り、物質的に飽和状態になっている現代からみて、未来は「現在の延長」に過ぎない。原作では日常とSF的状況が新鮮だったが、この作品では主はあくまで日常。SF的状況すらそこに取り込まれてしまう…。
そうした中、本広克行監督『サマータイムマシン・ブルース』(05年)でもそうだったが、タイム・リープする理由は他愛のないことばかり。
“タイム・リープ能力を持ったのがたまたまバカなヤツで良かった”といった趣旨の台詞が登場するが、そうした免罪符を与えることにとって、SF的状況の日常化は許容されていく。ちょいと理屈っぽいが、この作品を観てそんなことを考えた。
さてアニメとしては精緻をきわめた背景画が素晴らしかった。動かないようで少しずつ変化していく雲の描写や、河原の夕景など、ノスタルジックな町の風景も含め、とても秀逸。
青春アニメとしては満足できる作品に仕上がっていることは確かだ。SF面は正直物足りないが、先述した理由によりそれも致し方ないのかもしれない。
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そんなによくない 投稿者: 8397MT 投稿日: 2006-08-02 02:18:52
【ネタバレ注意】
一緒に見に行った人はべた褒めだったが、あまりよくないと思った。
話はめちゃくちゃでつじつまがあってないと思う。タイムリープのせいで不幸になる人が出るというところがいいかげんというか無理がある。津田という男が突然未来から来た男でしたというのもなんか無理がある。
タイムリープできたらこんなことができるあんなことができるというシーンはおもしろかったとは思う。
なんか絵の話とか、未来の話とか中途半端にテーマっぽいものを匂わせるところがまた嫌い。
何も考えないでみれば感動するかもしれない。しかし見ても何も残らない作品だと思う。
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ジャパニメーション 最前線の成果ですっ!! 投稿者: シネマA 投稿日: 2006-08-01 22:19:14
評判がいいので、どの程度の出来映えなのか、自分の眼でたしかめに映画館まで足を運びました。良心的な小品だと感じました。好みは人それぞれですが、これなら一見の価値あり、でしょう。
内容はヤング・アダルト向けかな。学生らしい女の子のふたり連れが、私の隣りの席で静かに涙をぬぐって帰っていきました。さわやかな余韻ののこるエンディング。猛暑の夏休みに観るのにふさわしい作品か。それにしても、いまの日本社会って、ホントにこれほど平和で豊かなのかしら。
細田守監督、奥寺佐渡子脚本。本篇はオリジナル・ストーリーです。筒井康隆のSFジュヴナイル『時をかける少女』の映画化作品ではありません。小説のヒロイン芳山和子は脇役にまわる。いまは国立博物館の学芸員をしていて独身(たぶん三十代後半)という設定。重要な役どころ。原作(角川文庫刊)も短いので、あとで読んでおくと、話の奥行きがひろがって楽しめますよ。
劇場の大画面で観ると、まず背景の描写の緻密な美しさにおどろかされる。商店街、住宅地、学校、グラウンド、川原の土手などの外観といい、学校の理科室、博物館の陳列室、子供部屋などの室内美術といい、実物以上にリアルな印象を受けるほど。山本二三の美術は、黒澤映画ばりに凝って再現されていますね。
それに対して、貞本義行のキャラクターデザインは、すっきり単純化した描線。私は江口寿史のデニーズのイラスト広告を連想してしまった。最初のうち、精密な背景との不均衡が気になりました。慣れてしまえば、別にどうってことないですが。
声の出演は、質が揃っていた。ただ、ヒロインの紺野真琴のアテレコは同世代に拘らなくてもよかったかもね。ときに役に入り込みすぎて性急。こちらが気恥ずかしさをおぼえてしまった箇所も。若いですね。余裕がなくて一所懸命なのはわかるんだけど。しかし、ユーモラスな感じは出ていたとおもう。
タイムリープのSFファンタジーにはパラドックスがつきもの。深く考えると、おかしなところや都合良すぎるところも出てきたりするけど、まあこれは許容範囲では?
放課後に男友達と野球をして遊んでいたボーイッシュで快活な女子高校生がふと初恋を意識して心の成長にとまどう七月の物語。いやあ、なんか観ていて、穴があったら入りたい気分にさせられたかな。正直、照れくさい。この手の題材は、若者が観たほうがすっと感情移入して存分に浸ることができるのではないかしら。
蛇足。商店街の一隅に〈砂漠の喫茶店〉を発見。それって森村誠一へのオマージュなのか。角川書店つながりですか。案外、細田アニメの次回作が森村ミステリーだったりなんかして……。
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バタフライ・エフェクトみたい 投稿者: さる9000 投稿日: 2006-07-23 01:55:20
このオリジナルストーリーは大林版の正統的続編「時をかける少女2」という位置付けですね。大林作品の主役である芳山和子が登場します。
絵は平坦で好き嫌い分かれるが、物語は上手くできています。なかなかの傑作だと思います。
時間SFとしては「バタフライ・エフェクト」を思わせる場面があって笑える。でも最後はちょっぴりセンチな感動があります。
大林作品に思い入れのある「時かけ」ファンは是非見てほしい。
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The Time wait for no one. 投稿者: バルドネッキア 投稿日: 2006-07-18 19:41:36
あなたが映画ファンを自認するなら、この作品は見なきゃダメ!!
アニメと思って舐めてると、絶対後悔することになりますから〜〜!!
とにかくストーリー展開が洗練されてて完成度高い。
絵も雰囲気あって、とてもきれいです。
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とってもよかったです 投稿者: takap 投稿日: 2006-07-17 00:26:06
全くダレる所のない、凝縮された90分間の演出の、確かな手つき。
オリジナルの“80年代角川映画”を、さらに原作のジュヴナイル小説をも連想させる、明るいノスタルジー。
これもやはり80年代のアイドル映画のDNAと言うべきなのかな?オタクに流されず、健康的に描かれたヒロインの魅力。
なのに古臭いところもズレたところもなく、最新技術も上手に調和させられて魅力的でした。クラシックを上手に使った音楽もよかった。
いつとは言えない、少し懐かしい“昔/未来”から、美しいプレゼントをもらったような、爽快な“読後感”です。
“昭和”や“古き良き日本”を懐かしんだ、似非ノスタルジーのあれこれの作品に鼻白んだ人でも、しっかり共感できる新しさや前向きさが特徴です。
老若男女全ての万人向けのエンターテインメントとして、お勧め◎◎◎です。
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